軽自動車の車検の歴史

 軽自動車の車検の義務化が、普通車より20年以上も遅れて開始したことはご存知ですか?

日本の車の車検は、昭和5年(1930年)にバスやタクシーなどの安全性を保つためにスタートしました。

日本の世の中がその後だんだん発展し、一般人でも車を持てるようになりました。そのため、昭和26年(1951年)に、車の安全性を保つために「車検制度(道路運送車両法)」が定められ、車検を受けることが義務づけられました。自動車を安全で公害をもたらさない状態に維持するためには、自動車の使用者が自らの自動車の保守管理をきちんと行い、定期的な点検・整備を行うことが必要であり、これらは、使用者の社会的責務と言えます。

現在の軽自動車の規格は、排気量660cc以下、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下の三輪および四輪自動車のことを指します。日本の自動車の分類の中では、もっとも規格が小さい部類にあたります。従来、軽自動車は定期点検制度も車検を受ける必要もありませんでした。排ガスによる公害や、車両重量による道路の保全という観点から、車体が小さく排気量も少ない軽自動車は車検の対象から外れていたのです。

しかし、現在のように軽く耐久性に優れたボディではなかったため、腐食やサビが多発した「オンボロ車」が多数走っていた時代。軽自動車の普及につれて、整備不良による事故も増えてしまいました。普通車から遅れること22年、軽自動車についても昭和48年(1973年)に車検が義務化されました。その後は、車の廃棄処分に伴う環境破壊に対応するため、平成14年(2002年)に「自動車リサイクル法」が軽自動車・普通車を対象に制定され、施行当初はリサイクル領収書が車検時に必要になり、車検時に都度リサイクル料を支払うこととされました。

 ※現在は車検時にリサイクル領収書は不要となり、新車購入時にリサイクル料金を所有者が支払ってリサイクル券を受領し、車の売却時には車両とともにリサイクル券を次の所有者に売却する仕組みになりました。

日本の車検は、このように、世の中の発展と車の台数、環境への配慮などによって、だんだんと変化してきています。車検の義務化が功を奏し、日本における整備不良による交通事故件数は世界的に見ても最も少ないクラスになっています。

弊社の自動車販売でも軽自動車は主力商品

軽自動車は長くセカンド・カーのイメージがありましたが、現在ではファースト・カーとして利用される方も非常に多くなりました。

価格の安さ、保険・税金・車検費用等の維持費の安さ、日本の狭い道路や住宅にも適したコンパクトボディ、燃費の良さ、小回りが利き運転しやすい、普通車に比べ手続きが容易、さらには、研究開発の進化で車内が広く安全性能も高まった軽自動車が好まれ、日本における一世帯あたりの軽自動車普及率は、近年では50%を超え、年間に販売される新車台数でも軽自動車が4割を占めています。

軽自動車とは言えど、立派な自動車です。命を預ける大事な車ですので定期点検、車検は期限内に必ず受け、安心・安全なカーライフをお過ごしください!

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