冬のバッテリー上がりに気を付けて

冬の車の運転で注意したいのが、バッテリー上がりです。バッテリー上がりとは、何らかの理由でバッテリーに蓄えられた電気が減少し、エンジンがかからなくなってしまう状態をいいます。車のバッテリー上がりは、冬にとても起きやすいトラブルです。なぜなら、冬は気温が低下するため、バッテリー液の温度も低下しやすくなり、バッテリーが上がりやすくなってしまうのです。

バッテリーは、ヘッドライトやブレーキランプ、エアコンやカーナビなど、自動車の中にあるさまざまな電子機器に電力を供給している装置です。バッテリーによって動いている電子機器の中には、エンジンを始動する際に使用する「セルモーター(スターターモーター)」も含まれています。そのため、バッテリーが上がる=セルモーターを動かすことができず、エンジンを始動することができません。

バッテリーは自動車に欠かすことのできない装置と言えます。年々安全性や快適性が進化している自動車ですが、その分電気系統が複雑化しているため、バッテリーには多くの負荷が掛かっています。最近のアイドリングストップ搭載車などは、前兆もなくバッテリー上がりを起こしてしまうこともあるので、バッテリー上がりは知識として持っておきたいところです。

1.バッテリーが上がる原因

バッテリー上がりを起こす原因は、以下のようなケースが挙げられます。

 ・ヘッドライトを点けたままエンジンを切ってしまった

 ・半ドアで室内灯が点灯していた

 ・エンジンをかけずにエアコンおよび送風を使っていた

 ・ほとんど運転せず放置していたため自然放電した

 ・バッテリーが古くなった

 ・ドライブレコーダーの駐車監視機能を使用していた

バッテリー上がりの原因の多くは、バッテリー電力を消費する機器のつけっぱなしです。車は機器を一切使用せずともわずかに電力を消費しているうえ、バッテリー自体も自然放電するため、日頃から車を走らせて充電しなければ電圧が徐々に低下し、ゆくゆくはバッテリー上がりを引き起こします。

また、バッテリーも経年劣化するため定期的な交換が必要です。3年前後使用したバッテリーは劣化し蓄えられる電力が少なくなっているため、バッテリー上がりを起こしやすくなります。

2.バッテリーが上がってしまったら

外出先でバッテリーが上がってしまったら、とても不安になってしまうものです。万が一バッテリー上がりでエンジンが掛からない場合、まずは冷静に以下の対処を取ってください。

①ロードサービスを呼ぶ

車のトラブルを手助けしてくれる、ロードサービスに救助を要請します。場所や会社にもよりますが、おおよそ45分程度で駆けつけてくれるでしょう。保険会社のロードサービスの場合、無料で対応してくれる場合もありますが、有料の場合の費用の目安は1万円前後+高速道路料金(利用する場合)と考えてください。

②ジャンピングスタートを行う

ジャンピングスタートとは、ブースターケーブルと呼ばれる2本(赤黒+-)の専用のコードを使って、他の車から電気を分けてもらい、エンジンを始動する方法です。万が一に備えてブースターケーブルを車に積んでおくと安心でしょう。

③ジャンプスターター、カーバッテリー用の充電器を使う

ジャンプスターターとは、ジャンピングスタートを他の車なしでもできるようにするカー用品のことです。また、カーバッテリー用の充電器を使って電気を充電する方法もあります。どちらもカー用品店で1万円前後から購入できるため手軽に入手でき、初心者でも簡単に操作可能です。

電気自動車、ハイブリッドカーの場合

上記は基本的にガソリン自動車を想定して説明してきましたが、電気自動車やハイブリッドカーの場合は特別な注意が必要です。これらの車にはモーター駆動用と補機類用、2種類のバッテリーが積んであります。上がってしまったのが補機類用バッテリーの場合は対処可能ですが、モーター駆動用は電圧が高く、素人が自力で対処するのは危険です。もし、モーター駆動用のバッテリーが上がってしまったのなら、無理せずメーカーのサポートサービスやロードサービスに連絡したほうがいいでしょう。

3.バッテリー上がりを防ぐための対策

①定期的に走行・アイドリングする

車はエンジンを動かすことでバッテリーに充電をおこなっているので、走ることによって充電されてバッテリーが上がることを防止できます。何もしない状態でもバッテリーからは自然放電されているため、車を走らせる頻度が低いと充電されず、上がってしまいます。車を走らせなくても、定期的に30分程度エンジンをかければ充電されるので、バッテリー上がりの防止策になります。

② 定期的にバッテリー交換する

バッテリーは消耗品なので交換が必要です。2〜4年程度で寿命になると言われていますが、環境や使い方によって大きく差が生じます。バッテリーが上がってから交換することになると、ジャンピングスタートのための救援車のお願いをしたり、ロードサービスに来てもらったりすることになって、手間やコストがかかることになります。バッテリーを定期的に交換することで、そういった手間や負担も避けられます。

③充電器で充電

定期的にエンジンをかけることでバッテリーに充電するのが一般的ですが、専用の充電器を使いバッテリーに充電することで、上がってしまうことを予防することもできます。

まとめ

3年目を迎えたコロナ禍も、Withコロナのフェーズに入り、この冬の年末年始は愛車でご実家に帰省したり、遠出をしようと考えていらっしゃる方も多いかと思います。年末年始のロードサービス救援要請でもっとも多いのが、過放電によるバッテリー上がり、次いでタイヤのパンク・バーストです。久々に長時間お車に乗られるといった方は、ぜひ、ご乗車前にお近くのディーラーや整備工場で愛車のチェックをしていただき、バッテリー回りも入念に点検、必要によっては交換していただけると安心です。

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